こんにちは。インコ、飼ってますか?
うちは飼ってます。セキセイインコのポーちゃんです。
今回はインコのシャチホコ対策、要するに発情対策をお送りします。
先にお断りしておきますが、発情抑制は難しいです。一つ試してダメ、二つ試してまたダメ。
だけど、いろいろ続けているうちに相乗効果でうまく抑えられることもある。一方で、やり過ぎると免疫力が下がり、病気になってしまうこともある。
以下にうちの例を記します。発情対策を今すぐ知りたい方は目次3番目の「インコの発情を止める11の方法」へスキップしてくださいね。
Contents
- 1 日照時間を短くしたら「ギャーギャー鳴き」は収まった
- 2 シャチホコインコがヘルニアになる
- 3 インコのシャチホコを止めさせる13の方法
- 3.1 発情抑制その1、日照時間を再び短くした
- 3.2 発情抑制その2、エサを変えてダイエットする――ヒエだけで改善した例も
- 3.3 発情抑制その3、病院に行くと発情が収まるって?
- 3.4 発情抑制その4、環境を変える(かごを変える、置き場所を変える)
- 3.5 発情抑制その5、嫌いなおもちゃを入れる。嫌いなおもちゃをそばに置く
- 3.6 発情抑制その6、フォージングトイを使ってみる
- 3.7 発情抑制その7、発情の対象を遠ざける(世話する人を変える)
- 3.8 発情抑制その8、外に連れ出す、カゴの置き場所を変える
- 3.9 発情抑制その9、知人に預かってもらう
- 3.10 その10、発情抑制サプリメントを与える
- 3.11 発情抑制その11、フラワーエッセンスを使う
- 3.12 発情抑制その12、暖かくし過ぎない(季節感を出す)
- 3.13 発情抑制その13、最終兵器、エリカラ!
日照時間を短くしたら「ギャーギャー鳴き」は収まった
わが家のインコは生後2か月ほどで発情と思われる所作を起こしました。
ある日突然、「ギャーギャーギャーギャー」とずっーとうるさいわけです。それは尋常ではない、うるさささ(←文法的には正しくないですがこの字面のイメージ)です。
調べてみると「発情起因でギャー鳴きすること」が多いらしい。
インコの発情は主に成鳥以降です。生後1年満たない場合は少ないのではないかと思う。鳥のお医者さんなら「2か月で発情はありえない」と言う気もします。
とはいえ、他にどうしようもなく、やぶれかぶれで発情対策を講じてみました。この時やったこと。
・日照時間を短くする!
・18時には鳥かごを覆い、静かな場所で寝かせる!
「発情」「対策」でグーグルで検索すると真っ先に解決法として上がる類のものですね。
当時は初夏で日の入りも遅くなっていた頃ですが太陽が沈む前には寝かせました。カバーの下でもギャーギャー叫んでいましたが、続けていたらいつの間にか大騒ぎは収まっていた記憶があります。
しかも、数日~1週間程度で。
日照時間って大事なんだな、と思ったものです。後年、ある鳥医者に軽く否定されるまでは。
シャチホコインコがヘルニアになる
生後2か月のギャーギャー鳴きを経て、しばらくは落ち着いていたうちのインコですが、成鳥になるとあからさまな発情サインが出現。
「ろう膜が茶色でガサガサしっぱなしだったな」とか、「朝、起きるとかごの上でいつもしゃちほこポーズを取っている」とか。♀インコの特徴的な発情ですね。
しかし、恥ずかしながら当時は発情がどれだけインコの身体に影響を与えるかは知りませんでした。ギャーギャー鳴きは収まっていたので、そのままベタ慣れインコでいたところ、ある日、お尻に「できもの」が出現!
ヘルニアとは、卵管や腸など臓器の位置が下がって皮下に脱出すること。脱出といってもたるんだ皮膚ごしですから中身は見えません。が、その皮膚の部分のみ羽毛がないような。サルのお尻っぽいような。
ヘルニア自体は直接命に関わるものではありませんが、見た目は相当グロテスクですし、腸閉塞など二次的な病気やケガを誘発する可能性があります。
根治的治療は手術のみ。けれど、手術に踏み切れないとなると温存療法しかありません。
そうなのです。
お医者さんに行った後はなぜか小さくなる。もちろん、完全になくなるわけではないのですが、それくらい病院がイヤだったのでしょうね。
ともあれど。ヘルニアをこれ以上大きくしないよう、発情抑制は急務でした。その時、実際に試した方法や、お医者さんから聞いた方法などを以下に記します。
インコのシャチホコを止めさせる13の方法
発情抑制その1、日照時間を再び短くした
まず、最初に試した方法は生後数か月の時同様、日照時間を短くすることです(いつの間にか、また長くなっていました)。
かごにかけるカバーは室内の明かりが入ってこないよう遮光タイプのものを購入。
ただ、その後、カゴを変え、専用カバーはお高いので暗幕用の1m布を買いました。この時は18時就寝とはいわず、17時に就寝。しかし、しばらく続けてみても特に変化はなし。
当時通っていた病院の先生はこんなことを言いました。
うーむ。でも、最初の「ギャーギャーギャーギャー」鳴きはこの方法で収まったのは確か。組み合わせ次第という気もする。
ただ、早寝させるのなら徹底的にしないと意味はないらしい。
暗幕からちょっとでも光が漏れていてはダメ。実はこの時買った暗幕はカゴ全部覆うのには足りず、少し光が入っていたのね。
上から段ボールを被せるとかね。
いろいろ意見はありますけど16時間睡眠、要するに日中8時間起床にして「発情が抑制できた!」というブログも読みました。暗くするだけなので他の発情対策よりもリスクは少ないです。一週間くらい試してみる価値はあると思います。
発情抑制その2、エサを変えてダイエットする――ヒエだけで改善した例も
うちのインコは肥満でした。50g以上あった時もある。病院では「もう少し痩せるように」と指示がありました。確かに肥満は発情の原因になりやすいのです。
小鳥のダイエットはこれまた難しいです。
飼い主の意識次第、ということもあるのですがね。当時はシードだったのですが、カナリーシードをやめて「ヒエ」「アワ」「キビ」を単独で購入し、しばらくそれを食べさせました。
同じころ、ヒエと野菜だけにしてヘルニアを改善したブログも発見!これはつまり発情対策にも良いのかなと。
素晴らしいです。
ただ、うちのポーはこのインコちゃんより症状が進んだものだったせいなのか、エサだけではどうにもうまくいきませんでした。
ちなみに、ポーインコはシードしか食べませんでしたが、ペレットに変えて発情抑制に成功した飼い主さんもいるようです。
発情抑制その3、病院に行くと発情が収まるって?
前述しましたが、ポーインコは発情過多でヘルニアになってしまいました。
で、病院に通ったわけですが、帰る頃にはヘルニアが若干小さくなっている!ことを発見。その前後で2つの病院に行きましたが、診察後は2度とも小さくなりました。
当時のポーは病院に慣れていませんでした。本来、「病院慣れなんかしない=病院に行くほどの症状にならない」方がよいわけですが。
通院に際して
「飼い主に手でつかまれる(※ポーは人の手が大嫌い)」→「小さなプラケースに入れられる」→「知らない場所に連れて行かれる」→「知らない人につかまれてアレコレ調べられる」
プロセスが相当のストレスだったのでしょう。
行く前は小さなボールを詰めたみたいにパンパンだったヘルニア(中身は発情により、ふくれて下がった卵管)が、梅干しみたいにしぼんでペタンとなっていました(発情が収まり、卵管が元の位置にやや戻った)。
要は発情させないためには、適度なストレスを与えること!!
ちなみに。病院慣れしてしまった現在は病院に行ったところでヘルニアは小さくなりません。ストレスはあくまで「その状態に慣れる」までってことですね。
発情抑制その4、環境を変える(かごを変える、置き場所を変える)
ストレスを与え発情抑制をするパターンとして、病院の先生にはこんなことも言われました。
「発情する」ということは環境が安定している証拠でもあります。巣作りなんて危険な状態ではできません。
天敵がいたり、病だったり、寒かったり、そんな状態では発情どころではないわけです。けれど、家インコは「ぬっくり、ゆったり」の生活がデフォルト。季節問わず、いつでも発情OKの環境になりやすい。
ずっーとずっーと同じかごにいるならたまには「かごを買い替えろ!」とか。
インコのかごなど一生モノだと思っていたのですが、背に腹は変えられず、この時、竹かご他2つほどかごを新たに購入しました。3つのかごに日替わりで住まわせました。
置き場所もリビングの所定位置から高い場所、低い場所と日によって変えたり、和室に置いたり、風呂場に置いたり、ウォーキングクローゼットに置いたり。
狭いウォーキングクローゼットの中で呼び鳴きをする声は可哀想でなりませんでしたがね…。
発情抑制その5、嫌いなおもちゃを入れる。嫌いなおもちゃをそばに置く
聞いたことのある方も多いでしょう。巣箱を入れると発情スイッチが押されるとかね。鏡や人形などの玩具も発情対象になりやすいとかね。ポーちゃんも鏡が大好きでした。
かごの中の「ハシゴ付きの鏡」は一番のお気に入りでした。そこはポーちゃんのベッドでした。普通に止まり木で遊んでいても、寝る時間になると「ハシゴ付きの鏡」に飛び乗っていました。
思わないように!と言われても可哀想でなりませんでしたが、泣く泣く外しました。逆に、嫌いな玩具(見慣れない)おもちゃを入れなさいとも言われました。
要は「嫌がらせ」をして不安な気持ちにさせる。
不安な気持ちにさせて「発情どころではない」という気にさせる。まったく鬼どころではない話ですが、ポーちゃんのこんもりとしたお尻を見るにつけ、鬼になるほかないと思ったわけです。
インコって見慣れないモノに対する恐怖心は強いですね。
それを敢えて部屋の中に入れる。「ぎゃ!」と言って飛びのいてもおかまいなしに入れること。自分の家なのに知らない人がいる、そういう状況を作れということです。
しかしながら。
もうすっかりその家での生活に慣れていたり、小さな子供がいたりしますと妙におもちゃ慣れした場合もあり、意外とこの方法が効かないことも。
うちの場合。
こんな状態でエサばくばく食べていたり。ゴミ屋敷で平然と暮らすおばちゃん並みの図太さでした。
100円ショップで小鳥が嫌がりそうなヘビやワニのおもちゃも買ってきました。
が。しかし。
なんとも思わないようです。危機意識ゼロです。野生の本能はいずこへ。
そんなポーちゃんが唯一怖がったのは怪人風の仮面でした。
これを被って鳥かごに近づくとすごい勢いで飛びのきます。近くに置いておくと、しばらく身動きもできません。
というわけで、ポーちゃんの近づく時、エサ箱を変える時など飼い主はこの仮面をかぶることに。
発情抑制その6、フォージングトイを使ってみる
まぁ、これも上記の別のバリエーションなんですが。上記とは別の小鳥の病院に薦められた方法の一つ。
エサを食べるにも一部にゲーム性を入れるといった発想。穴の開いたさいころを転がしてエサを取り出すとか、フタをくちばしで開けてエサを取り出すとか。
まぁ、人間だって知性を使っている時は発情してないでしょう、という。
問題は慣れちゃうとこれまた発情の対象になりかねないってことと、転がすタイプのフォージングトイだとカゴ下の網を外さないと使えないってこと。エサが下に落ちちゃうから。
そういうことです。
まぁ、取り入れるなら何種類か用意した方が無難ですよね。
発情抑制その7、発情の対象を遠ざける(世話する人を変える)
インコが飼い主に発情している場合もあります。というか、結構多いです。
その場合は、その家の別の人に世話を任せ、飼い主は出来るだけ鳥と接触しないのが望ましいです。
一人暮らしでインコ飼っている場合はもちろんのこと、家族と暮らしている場合も顔を合わせないほど広い家にいるわけじゃなし。インコって大体の場合、家の中心のリビングにかごを置いていたりしますからね。
その場合は、先の仮面を使いましょう。
発情抑制その8、外に連れ出す、カゴの置き場所を変える
外に連れ出すと、鳥はびくびくキョロキョロします。これが発情抑制になるそうです。
かごの置き場所を変える意味で日中、ベランダに出すなども良いそうです。逃げ出したりしないように、猫に襲われたりしないように、寒すぎないように、飼い主の諸注意は当然ながら必要ですが。
発情抑制その9、知人に預かってもらう
その6、その7と被りますが、数日から一週間ほど知人に預かってもらうのは発情を止めるのにひと役買うとのこと。
実家とか親戚の家とか、近所の友人の家とかね。あるいはペットホテルとか。
ペットホテルは高いのですが、たまに町の小鳥屋さんで格安で預かってくれるところもあります。
その10、発情抑制サプリメントを与える
今は名前が変わっていますが、ドイツの鳥用品を輸入販売している「とりきち横丁」で発情抑制サプリメントを購入しました。
なお、ページが開かない場合、「とりきち横丁」「気分穏やかサプリメント」で検索すれば出てくるかと。
気休めといえば気休めという気もしなくはありませんでしたが、ホメオパシー系のサプリで身体に害も少ない。鳥にも飼い主にもストレスの少ない方法です。
そういえば、この頃、豆苗は「発情を促しやすい」という文面を見つけ、与えるのを控えていたこともあります。
前述の「ヒエ」でヘルニアを改善した例もありますし、口にいれるものを考える方法を調べてみる価値はあるかと思います。
発情抑制その11、フラワーエッセンスを使う
気分穏やか……と出てきたところで、サプリとは似て非なるフラワーエッセンスを使ってみるのもいいかもしれません。
怪しげと言えば、怪しげなんですが、過去に何度か使ったことあります。
花のエネルギーを希釈したもので飲み水に混ぜたり、舌下に2~3滴垂らして使用する。最近はアルコールフリーのペット用も何種類か出てきてます。
医学的根拠はありませんが、逆にいえば発情のような医学でどうにもならない分野こそ頼りたくなるってもの。で、実際心が落ち着くような。
ワンちゃんや猫での使用が多いようですが、もちろんインコにも。元気がない時、ビビりな子やパニックになっているペットを落ち着かせる用途のほか、発情しがちな子にも。
発情抑制その12、暖かくし過ぎない(季節感を出す)
これもよく言われることですね。インコはいつも暖かい家にいるわけで季節を感じにくいと言われます。
いつも暖かいから常に発情しやすい。だから、季節によって適度な温度変化をつけた方がよい、と。要するに、普段より寒いところに置けという。
「特に冬場」「特に4才以降(インコの世界では初老にあたるとか)」「特に他の発情対策」とセットでやる場合は注意が必要です。
「発情対策=ストレスを与えること」は免疫力低下にほかならず、免疫力低下中に寒いところに置かれると間違いなく体調を崩します。
今までこれだけ方法を挙げてきた私が言うのもなんですが、実にポーちゃんは温度調整に失敗し、体調を崩しました(ヘルニアを小さくしようと気を入れ過ぎた飼い主のせいです)。
くれぐれも温度対策を行う場合は「こんなにちょっとずつでいいのか?」とイライラするくらいの慎重さでトライして頂ければと思います。
外出だったり、「かごの置き場所」を変える場合も急に寒くならないようししましょう。
発情抑制その13、最終兵器、エリカラ!
さて、「どうしても発情抑制ができない!」時の最終兵器がエリザベスカラーです。
これは小鳥の病院に聞いた話です。
ヘルニアの手術を控えたインコに「患部となるヘルニアを噛んだりしないよう」、手術前にエリカラをつけたそう。
が。数日後。手術もしていないのに「なんとヘルニアが引っ込んでいる!」
どうやらあまりのストレスに発情はピタッと止まり、卵管が縮小し(発情中は大きくなるらしい)おのずとヘルニアも小さくなったのだとか。
初めてエリカラをする時、親の仇かというほどにインコたちは嫌がります。
エリカラ取ろうと「一晩中もがき続けるんじゃないか?」という気になります。うちは別の事情によりエリカラをつける羽目になったのですが、2日と待たず飼い主の方がダウンしました。
病院からはひと月はつけるようにと言われたのですが、とてもとても無理でした。
しかし、間を置きつつ、リトライすることでだんだんと長期間着用もできるようになった。
ヘルニアの大きさは残念ながら変わりませんでしたが、茶色かったろう膜(※発情中のサイン)がしばらく経つと、元のピンク色に戻っていた。
そんな最強のエリカラですが、ホントに最終兵器ですね。単なる発情対策のためだけに長時間つけるのは現実的ではないです。つけてせいぜい10分とか。
下手をすると暴れてぶつかってケガをしかねない。どうしてもという場合は、周囲の環境には十分注意して装着しましょう。暴れてどうしようもない場合、すみやかに外しましょう。短時間でも相当なストレスのはず。
↑ここまで書いたのは約3年前。他の病院の先生から新たな(?)発情対策を聞いたので、また別途ブログを書きます。