インコの健康管理

【鳥医5人の声をまとめてみた】インコの肥満はNGか?OKか?専門医でも意見は異なる

こんにちは。インコ、飼ってますか?
うちはセキセイインコ、飼ってます。アルビノでヘルニア持ちのポーちゃんです。

ポーちゃんはデブです。51gくらいあります。最盛期には55gくらいありました。セキセイインコの標準体重は30~35gくらいなので、イメージとしては小学校4年生くらいの子が50㎏以上ある感じでしょうか。けれど、インコって見ただけではデブがわかりづらいのです。下の写真だってスマートに見えませんか?

すっきりインコ

 

さて。ポーが2才の頃だったか。「エサを食べない。元気がない。かごから出たからない」ことが不安になり、初めて病院に行ったその日。運命の告知日です。

鳥のお医者さん
鳥のお医者さん
ダイエットした方がいいですね。

 

びっくりしました。「エサを食べない」と相談した先で「減量」を薦められるとは!

上記の写真の通り、うちのインコは「痩せぎす」くらいに思っていたわけです。字義通りの親バカってものです。

医者いわくインコの肥満は人間同様、万病のもととのこと。肝臓にも負担が掛かりますし、太っちょは発情リスクも高まるとのこと。この時の「元気のなさ」に関しては換羽期が原因でしばらくすると回復しましたが。

ともあれ。初めて医者に掛かった時、ぽーちゃんの太り過ぎが判明したわけですが、これはまさに教科書通りの診断でした。調べると、どのインコの本にも、どのインコのサイトにも同じように書かれているわけです。

「そうかー。肥満はマズいわけね」

そう思ってダイエットするものの、なかなか上手くはいかず。その後、違う病気を経験し、いくつかの病院に通ううち、適正体重は鳥医者によって意見が異なることに気づきました。ポーの体重をみて「ダイエット」を薦めてきたのは実に最初の病院だけ。どころか、「これくらい太っていた方がいい」という先生もいたのです。

インコの体重はキッチンスケールで

時系列で見ていきましょう。当初は「太り過ぎNG」説に寄りました。飼い主の無知を恥じ、インコの体重を測りやすいキッチンスケールを購入。

1000円ちょっとで買えます。「0、数ミリグラム」まで表示されるデジタルスケールの方が使いでがいいと思います。ついでに上記のような、風袋引き機能がある方が便利です。

「なんじゃ、そりゃ?」と思った方にご説明しますと、普通のインコは体重計におとなしく乗ってはくれません。うちもそうでしたがので、空き箱に入れて測ることにしました。風袋引きとはこの箱の重さを引いてくれる機能なのですよ。

インコが箱に入るのをイヤがる? そんなの当たり前です。鳥だったら私だってイヤですよ。イヤがる鳥を無理やり箱に入れて体重を測るか、あきらめて今日は測らないかって話になるわけです。

https://dr-inko.com/hotei/

インコのダイエット。ヒトが食べるものを与えちゃダメ

最近はサボりがちなのですが当初は毎日、体重を測っていました。しかし、測ったところでどう痩せるのか?問題が生じます。

結論から言えば、ぽーちゃんのダイエットは失敗しました。ですので、偉そうなことはいえないのですが、調べたところでは以下のような作戦が考えられます。

その1、エサを変える

「カナリーシード」はデブのもとです。カロリーが高いのです。エサを買い替える時は「カナリーシード」抜きのものを選びましょう。意外と少ないです。使いやすいミックスのタイプはだいたい「カナリーシード」込みです。手っ取り早いのは「ひえ、あわ、きび」を単品で購入し、飼い主がミックスするという手でしょうか。ちなみに「ひえ」のみ戦法で発情対策が成功したケースを読んだことがあります。

あとは、カナリーシード抜きの「ダイエットフード」を選ぶことでしょうか。主に扱いは専門店です。インコ業界で有名なところではとりきち横丁です。

インコ先進国(?)ドイツからの直輸入になります。評判もいいですし、ぽーちゃんも一時期食べていましたが、少々高いです。送料もそれなり。もっと問題なのは届くまでに2週間以上待たされる場合があるってことです。気が短い私はちょっとイライラしました。

国内では鳥専門店の「バードモア」あたりもお手頃でエサの種類も豊富だと思います。

その2、エサの量を加減する

その1とセットですが、インコ1羽の食餌は体重の10分の1量と言われています。35gなら日に4グラム弱(うちでは朝晩と餌箱を入れ替えていたため、その倍以上は与えていた換算になります……)。

もちろん、減らしていく場合は徐々にです。急にではなく、2~3日で1割弱くらい減らすとか、ゆっくりと。

その3、人間の食べ物を与えない

「当たり前じゃろ!」と怒りの声も聞こえてきそうですが。うちでは、インコのデブが発覚するまでは「食パンやポテトチップスのかす」をあげたりしていたことがあったわけです。

目をギラつかせながら食いついてくるのが面白過ぎて……ってところでしたが、これは絶対にやめた方がいいです。インコって普通に飼い主の食べているものを食べたがりますからね。

飼い主が飲んでいた麦茶を飲みたくて、飲みたくてコップにダイブした醜くてかわいいポーちゃん。ホントはお茶もよくないのでしょうが。

 

その4、運動をさせる(飛ばせる)

と、書いたものの、こちらは専門家の間でかなり意見が分かれるところです。

鳥医者1
鳥医者1
餌減らすよりも運動がいちばん!かごから出してたくさん飛ばせましょう!
鳥医者2
鳥医者2
「家インコの飛翔量などたかが知れてます。ほぼ無意味」

 

私は両方の意見を聞きました。

確かに家の中を2、3巡したところで大した運動量にはなりそうもないです。運動療法は飼い主が本気になって記録を取らないと難しいような気もします。でも、どのように? 何にせよ、うちでは成功しませんでした。

結局、うちで気を遣ったのは「カナリーシードはやめること」と「人間の食べ物を与えない」程度。55gが49gくらいまでは減ったかなぁ。

ちなみに、当時は知らなかったのですが、インコの減量に関しては「インコの食事と健康がわかる本」(細川博昭著)が類書にはない詳しさです。実に1章分割かれています。今現在、減量を真剣に考えているならば一番参考になるかと思います。

鳥の体重を増やすのは減らすより、ずっと難しい

ダイエットもあきらめかけ、暫く経ったある日。
ポーちゃんが腹膜炎と肝性脳症を発症し、かなりヤバい状態になりました。羽は膨らみ、目は閉じっぱなし、食事はしない、口元にエサをもって行ってもゲーゲーもどす。

なぜ、こんなことになってしまったのか、なぜ、そんな目に遭わせてしまったのかは別途書きますが、鳥病院の先生は言いました。

緊急の鳥医者
緊急の鳥医者
このまま食欲が戻らないとマズイです。
緊急の鳥医者
緊急の鳥医者
食べない子を食べさせるのは本当に難しい。体重を落とすのよりもずっと。

助かるかどうかは「五分五分」と言われました。「このまま食欲が戻らなかったら、どのくらい持ちますか」かろうじて尋ねました。

緊急の鳥医者
緊急の鳥医者
普通(注:標準体重の鳥)だったら1日持つか、どうか。
緊急の鳥医者
緊急の鳥医者
だけど、この子の場合はもう少し余裕があって絶食状態でも3日くらいは大丈夫かと。

先生はマジメな顔で告げましたが、われわれポーの家族、ポーの一族にはつかの間「クスッ」としたムードが流れました。

デブがゆえに絶食状態でも通常より持つと言われたのです。

その闘病中、ポーのの体重は直前の52gからたったの一日半で37gまでに落ちました。36時間で-15g減!!恐ろしすぎです。

36gまで痩せたポーちゃん。これでも標準体重よりもやや上ですが、先生の判断でその後まもなく強制給餌となりました。そのうに、溶かした食べ物を注射器(針はなく管がついている)で入れます。カナリーシードどころではない、高カロリー食の摂取で危機をしのいだわけです。

太っていたから救われたインコ?

結果的にポーちゃんは一命を取り留めました。
強制給餌を2日ほど続けた後には自力で食べられるようになりました。

「ヒトが食べるものを与えちゃダメだって言わなかったか?」、そう思うあなた。しにかけたインコを前にそんなことは言えません。病院の先生いわく「みかんでもバナナでも、インコが食べたがるものを与えてください」と。ポーはバナナが大好きなのです。

この経験から思ったこと。
肥満気味だったからこそ病を引き起こした可能性は否めないとしても、肥満でなければ生還はもっと厳しかったのではないかと思うわけです。

適性体重の35gしかなかったら20gくらいになってしまいます。単純計算に過ぎませんが、この「後がない」感じは苦し過ぎです。ポーが病気になった日はポーがデブでよかったと感謝した日でもありました。

ちなみに、この時、ポーを助けてくれた病院は、それ以前にポーのヘルニアを診てもらった病院でもありましたが「肥満をなんとかしろ!」と言われたことはありませんでした。事実として「肥満は肝臓を悪くしやすい」とは言っていましたがね。

インコの適正体重、鳥医の意見はバラバラです

その後、諸事情により私は短期間で5つの鳥病院をハシゴすることになりました。その経験から思ったのが、鳥医者の言うことは少しずつ違うどころか、まったく逆だったりする場合もあるということ。参考までに、小鳥の体重についてのスタンスを挙げてみます。

鳥医者A
鳥医者A
50g越え?ダイエットした方がいいです。
鳥医者B
鳥医者B
少し太めだけど。ダイエット? うーん、急にエサを減らすのだけはやめてね。
鳥医者C
鳥医者C
ダイエットなんて必要なし。むしろ、これくらいガッチリしてる方がいい!少なくとも45gは下回らないで。
鳥医者D
鳥医者D
……(体重測って50g強。特に何も言わず)
鳥医者E
鳥医者E
……(体重測って50g強。やはり何も言わず)

 

ところ変われば品変わる。
医者Cに至ってはポーちゃんのデブ体形をがっちり体形と言い換え、絶賛のていでした。これにはポーも嬉しかったことでしょう。

「インコ」「肥満」で検索すると「(人間同様)太り過ぎは万病のもと!」というようなフレーズはよく出てきます。そうと言われれば医者ではない私は「確かに」とは思います。けれど、医者である人々のその反応は上記のようにバラバラです。

そうして、病鳥というのは本当に一気に体重が落ちます。「インコの太り過ぎは危険」といっても「人間同様」とは言い換えられません。どんなに痩せが進んでも人は一日に10キロも体重が落ちたりはしないわけですからね。

というわけで、今現在、太めインコに悩んでいる飼い主さんはあまり悩み過ぎないようにとも言いたいです。厳密には同じ種であっても適正体重はまた違うとも言います。もちろん、インコをムリにデブにする必要もないとは思いますが。

15g痩せた体重は今現在どうなっているか? ブクブク太って元の木阿弥です。

ABOUT ME
ドクターインコと仲間たち
東京在住のセキセイインコの飼い主です。先代はヘルニアインコ。2代目はPBFD疑いも陰転済み。「小鳥の専門医に聞いた話」+「実際にやってみた素人の試行錯誤」をまとめたノウハウブログ。肥満や発情対策などお医者さんの真逆のアドバイスを勝手に対決させたりもしています。100%と言わず50%程度の気持ちで参考にして頂ければ。