PBFDは免疫系統に打撃を与える病気です。これを宣告されるとかなりショックですが、以前書いたように陰転率はそこまで低くありません。
個人的に病院で言われたことやPBFD陰転経験のある飼い主さんの声を拾ってみました。
多くの場合、飼い主さんはインターフェロン注射や漢方投薬などと病院での治療と並行しながら、日光浴やエサの改善やらAP水やらサプリやら「免疫力を高めるためのアレコレ」に取り組んでいる。
治療に一所懸命な飼い主さんほどいろいろ試すので「どれが陰転ポイントだったのか?」は特定しづらいです。そもそもその子の免疫力が強かったから、という可能性もある。
今、私のようにギクリとした方は多いのではないかとも……。
以下、前半はベテラン飼い主さんからすると「そりゃ当然でしょ」くらいに思われる生活習慣のこと。
後半に行くにつれ、若干トンデモ系の匂いがするかもしれませんが……。
Contents
PBFD陰転ポイントとなるインコの生活習慣
まずはお医者さんや飼い主さん情報より、基本的な生活習慣から。
PBFDでなくとも大事なことは多いです。
その1:保温に気をつける
うちのインコのポケがPBFD疑いを受けた病院で最初に言われたことですね。
ポケは寒がりなインコでした。
夏前というのに、シュッ!とならず、ほんの少し膨らみがち。
ヒナの時期から使っていた保温電球を完全に手放すことができず、飼い主としては「これじゃあ、ヤワな子になってしまうのでは!?」と不安でもあった。
それを話すと、先生いわく「(PBFDだからか?)生後4か月の割に羽根の量が少ない気がする。だから寒いのでは。保温はしっかりやった方がいいです」と。
そうなのです。寒いと消化も悪くなり、体調を崩しやすくなります。逆に少しくらいの体調不良なら保温で治ってしまったりもする。
だから、PBFDインコなら、保温は最重要案件と。
これは陰転のキモというより健康で過ごすための習慣のような。
特にヒナからまもないうちは、突然体調が悪化したりしやすい。
普通のインコならなんてことないようなことでも、たちまち体調不良になるのがPBFDのヒナです。
地域や季節にもよりますが、20wと40wの保温電球は常備しておくことをおススメします。
電球カバーとサーモスタット(※一定の温度に自動で調節する)も。
その2:ペレットか、さもなくばネクトンをプラス!
既にペレット食に移行されてるなら、当たり前の情報なので、その3までスキップ推奨。
これもお医者さんからのアドバイスでした。端的に言って「免疫力を上げたいなら、ペレットの方がよい」と。
それはそうでしょうね……。
うちは、とりきち横丁のドイツ直輸入・高級シード(笑)を与えてましたが、それでもペレットにはかなわないのか……。
シードだけでは栄養が足りないと。
でも、移行は結構困難です。挿し餌の後にすぐペレットにしとけばよかったと思っても後の祭り。
インコにとってはシードの方が美味しいみたいでね。
ペレットって色も地味だし、ニオイも金魚のエサっぽい。人から見てもマズそうです。その上、シード以上にインコの好みが分かれやすく、選ぶのも難しい感じ。
で、参考までにそんなうちのインコの場合。
最初は人気の「ズプリーム」のセキセイサイズにチャレンジ。
一見食いついているように見えたのですが、よく見るとまったく減っていない。
うちのインコには固すぎなのか、かみ砕くことが出来ず。「クチバシでつかんで」「ポトンと落とす」の繰り返し。
すり鉢で擦って細かくするとフルーツの方は食べましたが、スタンダードの方はイマイチ。
いちいち擦るのも面倒なので、探したところ、ハリソンフードならもっと細かい粒サイズを選べることを発見。
「ファイン(やや大粒)」>「スーパーファイン(セキセイにほど良いサイズ)」>「マッシュ(これは粉状)」みたいな感じ。
小鳥の病院でも売っていたし良いかなと思ったのですが。
そう。オーガニックだけに。でもって高いし一羽飼いには量が多すぎです。
なので、獣医師指導の「リトルバード セレクション」(といっても、豪徳寺のあの病院発信ではありません)を購入。こちらは値段も手ごろな上、アワ玉サイズで食べやすかったみたい。
ただ、完全移行にはならず。
朝はペレット、夕方にシードみたいな与え方をしているのですが、ペレットはボチボチで、夕方のシードで気が狂ったように食いつくみたいなサイクルに。
うーむ、と思っているところで。
ラウディブッシュは「他のペレットを食べない子でも食いつきがいい」との情報を入手。ペレットは硬めのものが多いらしいですが、これはクチバシでつつくと程よく崩れるとの話。
「ズプリーム」も「リトルバードセレクション」も大量に余っているので、あと1か月くらいしたら買うかな・・・・・。
インコ とりあえず、ネクトンSを加えれば?
小鳥の専門医に「シード食ならネクトンSを飲用水に混ぜて」と言われました。これまた小鳥病院御用達、というか小鳥で一番メジャーな総合ビタミン剤ですね。
製品としては間違いない。先代インコでも使っていた。
しかし、問題は湿気に弱く固まりやすいこと。
これほど湿気に弱い粉ものは見たことないってくらい、固まります。
気がついたら、瓶の底の方に黒っぽいものが発生してるし・・・。
なのに、冷蔵庫には入れちゃダメ!みたいな説もあったり。
で、今回は使い切りやすいよう、分包タイプを購入しました。
中身はネクトンSと同じ。これまた1羽には容量が多いので1袋を2日に分けて水に溶かしていた。
が、3週間ほどすると。
開封してないのに、またしても黒っぽいものが……。
どうなってんの?
そう、よく見たら袋のシールにもありました。
すでに老眼気味なのでよく見えなかった。「黒、茶、青などの小粒を取り除かないで」と。
ネクトンSの製品案内にもありました。
固まって「ミネラル分が結晶化したもの」らしい。カビではないので効力には問題はないとのこと。固まったものもそのまま溶かしてよいらしい。ふーん。そうなのか。
つまり、ネクトンSの瓶詰めの方の黒い塊も問題なかったわけね。
その前にペレット食への移行が目標です。
あ、完全ペレットの方はネクトンはいらないと思います。
その3:日光浴で陰転?
正直、「日光浴はした方がいい」なんてことを言われると、これまた「そりゃ、そうだろうな」くらいの考えしかこれまで浮かばなかったのですが……。
PBFDインコにはホントにいいみたい。
「日光浴が(陰転の)ポイントだったような」という元PBFD飼い主さんも何人か。「春先からの日光浴でぐんと調子がよくなり、秋には陰転した!」みたいな話も聞きました。
うちはアルビノインコなので、日光浴に若干注意が必要だったのですが。
先代ポーを「羽毛越しの皮膚がなんか赤くない?」みたいな目に遭わせてしまったダメ飼い主としては、ちょっと怖かった。
そのようですね。
現在、窓辺に日光浴用の竹かご(というか、たまたま余っていただけ)を置いて20~30分間、日光浴しています。
ポケはすでに陰転してますが、なかなか揃わなかった換羽後の羽根がすっきりベルベットタッチになったのは「日光浴のおかげではないか?」とひそかに思っています。
その4:「小松菜」&「はこべ」はPBFDインコの二大野菜
理論上はなくてもいけそうですが、ペレットって味が単調らしいですよ。
葉っぱをかじる楽しみのためにも野菜は時々あげたほうがいい!
逆にうちのような半シードインコには野菜は必須です。
中でもPBFDインコのおススメは小松菜とはこべ。
自分のインコが疑いをかけられた時、「PBFD 陰転」でずっと検索していたわけです。
「小松菜は免疫力を高めるから毎日食べさせてます」みたいな文面を見かけ、ホッとした覚えがある。うちはもともと小松菜ばっかり与えていたのでね。
はこべもPBFD検索時に出現率の高い野菜、というか雑草か。
「はこべを毎日食べてたら陰転しました!」みたいなブログも見ました。
なんとでも言ってください。
それでも試したくなるのが飼い主の心ってもの。
はこべってその辺に自生してる。ゴルフ場なんかにもよく生えてます。だけど、流通は少ない。
種は、とりきち横丁にありますが、鳥きちはネットショップにあるまじき配送の遅さなのでね。迷っているうちに陰転の知らせが届いたうちでは結局、買うことはありませんでした。
その後、ツィッターの陰転インコちゃんがやはり「はこべを常食」していたことが判明。
入手は少々面倒ですが、種を植えたらどんどん繁殖するので低コストで免疫力をアップする。PBFD飼い主の味方みたいな雑草ではありますね。
その5:1日1、2時間は放鳥する
「PBFD 陰転」でリサーチしたところ、陰転のポイントの一つに「毎日2時間くらい遊ぶ」を挙げていた飼い主さんがいました。
飼い主とベタベタ遊んでたら、毎日ハッピーで免疫力は上がりそうです。発情の心配もありますが、それは置いておき。
うちのインコは治療前にさっさと陰転しましたが、思い当たる習慣としては「小松菜」&「ずっと遊ぶこと」だった気がします。
ちょうどリモート期間中だったので2時間どころか、3、4時間は放鳥していたような。
会社員にはなかなかきびしいですが、取り入れるほどに良い習慣だと思います。
フォニオパディ、AP水などPBFD陰転ポイントとなるプラスα
以降は免疫力アップのプラスα大作戦です。
水素水とかサプリとか、途中から若干のいかがわしさも混じるかも(でも、私は結構買ってしまった)。最後にはトンデモ系になりますが、そこは余興くらいのお気持ちで。
その1:フォニオパディ
フォニオパディ。
いったい何なのかといいますと、皮付きの小さな種です。アミノ酸、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれている小鳥用おやつです。
Amazonレビューなんか見ても「これ食べて陰転した」話が出てくるくらい。というか、本記事はその手の話ばっかりなわけですが……。
フォニオパディは30g500円ほどで1日分がティースプーンの3分の1から半分くらい。1羽なら数か月は持ちます。この程度なら「情報に踊らされてる?」と感じたとしてもあきらめがつきそうです。
当のわが家も「PBFD疑い」が出るや速攻で買ったアイテム。
食べさせた感想ですが、PBFDに限らず普通にイイ!
今やすっかり、大好物です。
ツィッターのフォロワーさんによると「嫌いな子がいないといっていいくらい」だそう。PBFD疑いが晴れた今でも食べていますし、うちでは再購入すると思います。
その2:水素水
水素水のイメージがね。
しかしながら、小鳥の病院でたぶん一番有名な「横浜小鳥の病院」でもPBFDインコに使用。水素水を与えだしたら、羽根の状態がぐんと良くなったと。
そんなこと言われたら買うしかないでしょ(爆)。
で、酸化しにくいアルミパックのものを購入。インコの飲用水なら1パックで1週間くらいは持ちますが開封後は酸化を防ぐため、注ぐときは空気が入らないようにするのがポイント。
4時間くらいで普通の水と変わらなくなる説もある。その度に水を変えるのか?
なんと割高な!
うちはこの後、「人間も水素水を飲みたいな♪」ということもあって箱型の日田天領水を購入しました。
ミネラルウォーター界隈ではこれまた有名どころですね。「天然活性水素が沢山入っている」ので人が飲むついでに小鳥に飲ませるならずっと安上がりです。
これ、何が良いかと言うと普通の水素水のような水素抜けの心配をしなくてもいいところ。
天然ゆえに注いだ後も水素はそのまま残るのだと。グッジョブ、日田天領水!
しかしながら、届くまでにポケは陰転。
基本的には人間が飲んでいます。ポケには気が向いた時に与えています。
その3:AP水
PBFDの検査結果が出る前にうちではこんなものも買いました。
これまたメジャーな消毒液ですね。PBFDの飼い主さん愛用率はかなり高いと思われます。
舐めても害がないというやつ。
小鳥病院も推奨しています。柏のバードモアのHPより。
他に同居の鳥がいる場合は必須アイテムですが、カゴだけでなくPBFDインコに直接吹き付けて陰転させた例もあります。
↓たいへん興味深いケースです。
これね。
スプレーした瞬間は除菌、抗ウィルス作用が高いらしいですが、吹き付けると水になるというシロモノらしく。このブログ以外でも鳥さんに吹き付けているエピソードを2件ほど見かけました。
↓また、私が買った商品のレビューによると、アトピーやニキビ予防に顔に直接吹き付けてる人もいる。そう考えると問題はなさそうですね。
こちらの商品は冷蔵庫保存で2か月とか。
けれど、吹き付ける分を冷蔵庫に入れると冷え冷えすぎるので、小さなスプレーボトルに移し替えました。これは常温で一か月ほどだと。
その4:サプリメント
次、サプリメント、行きます。
個体差はあって当然のアイテムですが、免疫力を高めるのに良いとされるのは小鳥用「プロポリス」。
うちでは歴代インコで愛用済み。
PBFDにどうなのか?はよくわかりませんが、体調崩しがちな病弱インコが長く健康でいられたのはこれのおかげだったんじゃないかと思っている(あくまで個人の感想ですね)。
これまたとりきち横丁でお世話になっていたのですが、今見るとAmazonでも売っているよう。
犬猫のほかウサギや鳥でもイケますね。
ネクトンなどを愛用している場合は主治医に相談した方がよいかも、です。先生によってはこういいこと、聞きづらいのですが。
ちなみに、とりきち横丁では朝の飲用水に他のビタミン剤入れるなら、プロポリスは夜の飲用水にするなど時間帯を変えた方がいいとあった気がします。
サプリをもう一点。
ツィッターで陰転した飼い主さんに教えてもらったものです。
動物病院で処方されたのはこのサプリのみだったとか。けれど、インコちゃんは陰転。個体差はあるでしょうが「ご参考までに」と情報を頂きました。
Amazonでは犬猫用サプリとしての販売がありますが、病院ではこれを少量ずつ処方。
調べてみると、アラミントリプルの成分であるβグルカンはPBFD治療に使われることも多いようですね。
その5:クスリ絵
最後です。これはオマケくらいに思ってください。
右側は先代ポー師匠の写真です。カゴの外側にはさんでます。
左側は……。ウィルスを退治する絵です。
いや、もう何とでも。どうとでもトンデモ。
恥ずかしながら、こういう怪しげグッズが昔から好きでね。いや、今はそうでもないんですけど昔はかなり好きでした。
たまたま本屋で見かけ、「なんとくだらん」と思いつつ、ついつい買ってしまったアレってやつです。
その中の1枚に「抗ウィルス作用を発揮するデザイン」があったのでカラーコピーして貼りました。PBFD疑いを宣告された健康診断の日に。
そんなことは言っていません。
言ったとしたら怖いでしょう。
これまでの陰転情報がすべて無に帰しそうです。ただ、飼い主の落ち着けメンタルには多少の役には立ちました。
これで締めくくるのはナンですが、ほんの余興と思って。全インコのPBFDが陰転しますように。
※PBFD情報は以下にもあります。