こんにちは。インコ、飼ってますか?
私は飼ってます。アルビノのセキセイインコです。ポーちゃんです。
東京は成増の小鳥屋で6年前に2500円で買いました。飼い主が歯磨きをしている時は歯磨き音をマネをし、飼い主が花粉症時にはくしゃみのマネをします。
「いい子で留守番しててね」と声がけすると「チャン!」と可愛く返事をし(しない時もありますが)、「カワイイネ!カワイイチャン!」を連呼する正真正銘のカワインコです。
さて、他の誰かと感情共有できないほどに愛してやまないポーちゃんですが、ヘルニアの持病があります。教科書通りなら標準体重をオーバーし、気をつけないとすぐに発情してしまいます。2年ほど前には腹膜炎と肝臓の病気を併発し、生死の境をさまよいました。
あっさりと書きましたが、鳥飼いのあなたならご想像がつくように当時はキツく苦しくお腹の中にコンクリートをつめられたような気分でした。けれど、ポーちゃんは生還し、ヘルニアながら今も楽しく暮らしています。
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小鳥のお医者さんに行くと飼い主のスキルも上がる
持病持ちという背景からポーちゃんは複数の病院に通ってきました。その時点での目的はインコの治療です。ですが、小鳥の病院に通い続けるうち「ど素人の飼い主」にも見えてきたことがあります。
大切なことは3つありますが、まず最初の2つを。
1、 インコの些細な体調変化に気づけるようになった。
2、 飼い主自身が、インコにとっての「保健室の先生」化した。
それまでの私はインコの体調が悪そうだと「どうしよう!どうしよう!」とひたすらパニックに陥るばかりでした。けれど、病院に通い、経験値を重ねるうち「この段階ならまず保温」とか「フンづまりなら家庭で」とか、そんな対処もできるようになりました。
全てのインコに対してではありませんが、自分のインコに関してはプロになりつつある気がするのです。気が付けば、インコにとっての「保健室の先生」(とは、ホントは言い過ぎかもしれませんが)化してきたような。
良い専門医に診てもらうことで飼い主自身のスキルも上がります。
ひいてはインコの健康と長生きにつながります。これは本当に。
だけど、鳥医者を100%は信じないこと
その前にもう一度断っておきます。
小鳥に元気がない場合。それが飼い主も初めての経験である場合。「様子を見よう」などと言わず、「移動でかえって弱るのでは?」とも言わず、さっさと病院に行った方がいいです。
「病院には行った方がいい」と言った私は、けれど同時に逆のことをこれから書きます。「鳥医者を100%信じるな!」と。
小鳥の病院をハシゴした結果
1、インコの些細な体調変化に気づけるようになった。
2、飼い主自身が、インコにとっての「保健室の先生」化した。
3、鳥医者を100%信じてはいけないと気が付いた。
そうではありません。
実は鳥のお医者さんであっても意見が異なることは多々。
たとえば、肥満についても病院によって正反対のアドバイスを受けたり。
発情やヘルニアの治療についても医者によって見解が異なったり。
ヒトのお医者さんだってこんなことはよくあります。「医者はこう言ってるけど、患者である私自身は違うと思う!」みたいな経験はどなたにもあることでしょう。医療に限らずあらゆる学問、あらゆる常識で言えることでもあります。
さらに、小鳥の専門医は20年ほど前にはほとんどいなかったことを考えると、「絶対的な常識」にまだまだブレがあるのも当然で。
けれど、飼い主が病院慣れ(これまた妙な言い方ですが)していないと、「アレ?」と思うのに流されてしまうこともままあるのもまた事実でして。
インコが暑がってるのに「脳の発作」と言ったベテラン先生
例えば、「当時もアレ?と思ったけど、やっぱり違ったよね」と思った個人的な経験を羅列しますと。
35度以上の保温室に入れられ、インコのポーが「暑くてワキワキ」「くちばしで(*´Д`)ハァハァしている」ところ、
と言ったお医者さんがいました。「いや、これは・・・暑がっているように見えるんですけど」とこわごわ進言したところ、保温室から出してくれましたけどね。
また、セキセイインコがヘルニアになった時の話。別のお医者さんには「フンづまりにならないよう、毎日、お尻を押して(腸を)押し戻してね」とマッサージを薦められていたのに
と言ったお医者さんがいました。押し戻し作業がなんだか怖かった飼い主はこれ幸いとばかりに実行。
結果、フンづまりになりました。
どちらもベテランのお医者さんで口コミ評価も高い病院での話です。他の指示は的確でポーの命を助けてくれたお医者さんたちでもあります。
要は、どんなスゴ腕のお医者さんだってヤブ医者になる場面はあるということ。そりゃそうです。鳥の専門医だからといって100%正しいわけはないのです。
自分のインコのプロになる。自分のインコの「保健室の先生」になる。
いったい、どうすればよいのか、と思うでしょう。
本当のところ、絶対的な解決法はありません。プロではない私たちが医者の間違いにそうそう気づけるわけもありません。
一方で、鳥医学のプロではないけれど、自分のインコのプロになることはできるでしょう。毎日インコと一緒に暮らしているのはあなたなのです。インコの癖や些細な変化については病院の先生が知るはずもない情報を持っているわけで。
インコが目をつむって羽根を膨らませようものなら「病気では?」と思う私です。だけど、昼寝が好きで病気でないのにそんな態勢になる小鳥もいます。
かごの下でインコが足も立てず、お座り状態になっていたら「これはマズい!もうヤバい!」と思う私です。しかし、そんな奇妙な態勢を好む小鳥もいます。
生き物の教科書に書いてあることは、あくまで教科書的判断に過ぎません。うちの場合も。セキセイインコのポーちゃんはしょっちゅうクシャミをしていますが、これは花粉症の飼い主のマネなんです。
小鳥の教科書より、小鳥の先生の診断より、一番信じるべきは飼い主さんの直感です。ずっーと生活しているわけですからね。むろんのこと、私がここに書いていることも100%信じないように。
あなたのインコに関しては、あなたの直感が正しいです。
で、その直感はというと、矛盾するかもしれませんが、小鳥の病院に行ったり、小鳥の本を読んだり、方々から知識を得ることで磨かれていく気はします。
小鳥のお医者さんを100%信じる必要はない。けれど、70%くらいは信じましょうというのが持論です。その積み重ねで「自分のインコのプロ」となり、「自分のインコの保健室の先生」になれるような気がしています。私自身、目下、勉強中なのですが。