うちのインコは当初、ペレットを食べませんでした。
小型インコ用を買ったのにどうも大きすぎてかみ砕けないとかね、食べるマネをするけれど「エサはまったく減らん」みたいな。
その下りは「ペレット移行大作戦の巻」に記しましたが、今回は何種類も試したうえでのうちのお気に入り(特に小粒でペレット初心者?に食べやすいもの)を紹介します。
結論からいえば、ハイポテンシースーパーファイン (HIGH POTENCY SUPER FINE)か価格帯を取るなら「ラウディブッシュ」のニブルズか。
セキセイインコなど小さめインコの飼い主さん、特にまだまだチビッコで咀嚼がへたくそだったり、成鳥なのにペレットがうまく食べられない(?)方のご参考に。
Contents
ペレットはシードより「合う」「合わない」が大きい?
まず、シードからペレットへ移行の方へ、よくあるアドバイスから。「ペレットはまったく食べない」「どうも好きじゃないらしい」ということが往々にして起こりがちです。
ただ、「A商品がNGでもB商品なら食べる」というインコはとても多い。何種類か試してその子に合うものを見つけてください、みたいなのが教科書通りの定説になります。
その通りです。シードよりもやや高め。3000円のものを買って「うちの子、食べん!」ではむなしすぎます。
小鳥の病院や鳥の専門店にはペレットお試しパックみたいなのを扱っているところもあるのでそういうものを買ってみるのもいい。
さまざまなメーカーから出ていますし、300円くらいから買えるものもあります。
保存性高く「ズプリーム」はフルーツ味が人気
で、うちが最初に試したのは「ズプリーム」
インコ生後2~3か月の頃かな。最初のテーマは「高すぎない」「保存性がある」「信頼性がある」ことでした。
で、その観点から選択した「ズプリーム」はペレット業界ではそこそこ有名どころ。
ペレット市場は海外のメーカーの方が歴史が古く「国産よりも外資!」みたいな傾向がいまだ強いですね。
おすすめペレットで検索するとこの「ズプリーム」と「ラウディブッシュ」と「ハリソンバード」は必ず出てくるみたいな。
そうとも言えるわけですがね。「老舗3強」という感じはする。ペレットは進化中の市場なので新顔も結構出てきてますから、いずれ入れ替わるかもしれませんが。
で、話を戻しますが「ズプリーム」
当時は楽天にお試し用があって(現在は見つからず)、「ナチュラル」と「フルーツ」を購入。フルーツ味は単調なペレットの中でも「抜群の美味しさ」らしい。この二つのセキセイインコ用を注文しました。
※注:セキセイインコ用がありますが、まだ生後数か月だとか、ペレット食べなれないなんて方はさらに小さめのフィンチ用が良いらしいです。後述の通り、うちも最初はこっちを選ぶべきでした……。
ズプリーム (ZuPreem) フルーツブレンド XS カナリア・フインチ
が、ペレット硬くて食べられない??
正確にいえば、うちのインコに食べようとする意志はあった、かに見えた。
エサ箱に入れると、いちもくさん!(注:イメージ)
しかし、クチバシではさむや落とす。噛もうとして硬くて落とすのか、つるりと滑るのか、とにかく口の中に入った感じがしない。
で、調べると、ペレットにはメーカーごとの特性があって「硬め」「柔らかめ」があるという。
柔らかいものはアラレのようなポリポリ感。一方、「ズプリーム」は指で押しても崩れる感じがしない。小石のようというのか、チビッコインコが砕ける感じがしなかった……。
で、仕方なし、100円ショップですり鉢を買ってきてセキセイインコ用をさらに細かく砕いたのでした。
「ズプリーム」砕いて小さくしてみたけれど
うううーん。
「ペレット移行成功!」と確信できるほどの、食べっぷりではなかったですね。
フルーツの方の食いつきはまずますでした。
ただ、フルーツは立ち位置的にサブ扱いでメーンはやっぱりナチュラルなんですよ。フルーツは着色があるからにフンが色付きになる可能性がある。
この時はシードと混ぜていたこともあり、フンに特に変化はありませんでしたが。
一方のナチュラルは味が地味なのか、シードほどの喰いつきは感じませんでした。これは単に慣れの問題なのかもしれない。ペレットもシードもOKになった今なら、なんであろうとがっつく気もしています。
超小粒のペレットを探せ!「リトルバードセレクション」
ともあれ、当時は生後3か月ほど。「ズプリーム」に続いて、わたしは「リトルバードセレクション プロ」を購入しました。
セキセイインコ用で粒の感じは「ズプリーム」より柔かめ、小さめです。
このうち「リトルバードセレクションプロ」は国産。獣医さん監修(名前が似てますが、豪徳寺のあの病院のものではないです)の新しめのペレット。価格もまぁ手頃な方かな。
当時はAmazonレビューは数件だった気がしますが、今は結構な人気商品になっていますね。「粒が小さくて食べやすい」という声が多いのは、やはり日本のインコ向けに開発されたものだからなのか。インコにも日本とか欧米の違いがあるかどうかはわかりませんが。
シード並行でちんたら食べさせ、ペレット移行に成功
で、「リトルバードセレクション プロ」はまぁまぁ食べたかなという印象。あくまで「慣らし」の段階。まだまだシードに軍配が上がる。
ちなみにこの頃、使用していたシードは「主食生活 セキセイのセレクトミックス」。わずかながらペレットも入っていた。Amazonにはまだあるようですがやたら高い。リニューアルした商品があるようですが、ペレットの記載がない気がする……。
朝はシードだけ、夜はペレットだけとかね。
といいつつ、うちは途中からかなりテキトーでペレットが切れたから「ほぼシード」みたいな時期もありました。
ある時(半年以上は経っていたかと)、試しに「ペレットだけならどうかな?」と思い、ペレットだけにしたところ、難なく完食。
気負っていたら1か月かからずに移行できたかもしれませんが、気負わなかったからこそ、飼い主も鳥本人もほぼストレスなく移行できたのかもしれません。
リピートしたのは「ラウディブッシュ」
さて、話が前後しましたが、先の「リトルバードセレクション」をはじめ、いくつかペレットを購入したわけですが、現在も今もリピートしているものがあります。
セキセイインコなど小型インコ用で、超小粒。9割がた固形なんだけど一部、粉末になっている感じ。セキセイインコ用を謳うメーカーの中でもかなり粒が小さいのではないか。
「大きめの小粒」って矛盾のあるフレーズですが、小粒といってもメーカーによって大きさは異なります。先の「ズプリーム」はもう少し大きかった。
最初に購入したペレットの粒の大きさは写真に残していないのですが、「ズプリーム >リトルバードセレクションプロ セキセイインコ用>ラウディブッシュ デイリーメンテナンス ニブルズ」という感じ。
実を言えば、ほとんどのセキセイインコはズプリーム程度の大きさでも大丈夫な気もします。だけど、うちのインコのように咀嚼に不安のある子は粉末まじりのニブルズはとてもおススメです。
「ラウディブッシュ」は最初のペレットとしても無難かつ安心な選択だと思います。うちはペレット単体で最初に食べたのがこのメーカーでした。
アラレのようにホロホロする「キラピピ」
さて、「ラウディブッシュ」がいけそうだと思った頃にはわが家のインコもすでに成鳥になっていました。ペレット食を主体にするならもう一つ、二つくらいお気に入りがあった方がいいのかなと。
メーカーの生産中止は少なくないし、輸入ものなら、特に今回のコロナ禍で突然手に入りづらくなったりする。
シードの場合、どのメーカーでも意外と汎用できますが、「これは食べるけど、こっちは食べない」が起こりがちなペレット。味が単調であることもあり、何種類か混ぜて与えている飼い主もいますしね。
そこで試したのが、これまたファンの多い「キラピピ」。国産ですが「うちはキラピピしか食べない」とずっと前にレビューで見かけて気にはなっていた。
触感はかなり柔らか感じ。サクサクしていてお茶漬けに入っているあられのような見た目です。小さいサイズが300円強と試しやすいのも◎。
左がキラピピ。右がラウディブッシュ。
ラウディブッシュは見た目まずそう(笑)だからキラピピがおいしそうに見える。
ペレットへの壁が消えたインコならなのかもしれませんが、初回からガツガツでした。そうしてあっという間になくなる。
ただ、問題はフンの色が薄くなってしまうこと。
わがインコ、この頃、多尿気味でフンの状態がイマイチ。飼い主としては心配していた頃でもある。もともとペレットはシードよりもフンが薄くなりがちだと聞いていましたが、これを食べると白っぽい感じになる。
そうなのです。
フンの状態が落ち着いていた時期なら色が薄いくらい、あまり気にならないかもしれません。インコ本人が気に入っていたこともあり、この先、復活する可能性は大いにありえますが、いったん他のものを試してみようと。
「ハリソンバード」でフンの状態も改善
大本命というかなんというか、多くの小鳥病院で推奨されている商品です。モノは良さそうでも高すぎて最初は敬遠していたってだけですが。ハリソンバードは1袋3000円強します。これで「食べない」となると懐痛し。オーガニックなので早めの消費が求められたりもする。
で、ハリソンバードもいろいろありますが、この時、購入したのは「ハリソンバード ハイポテンシー」のスーパーファイン(超小粒)です。
幸いなことに、うちのインコは「これも大好き!」でした。すごい勢いでがっつくこと。すぐにすっからかんになってしまう。
で、素晴らしいのが「ハリソンバード」でフンの状態がかなり改善したこと。
白褐色が気になっていたフンの状態も緑に戻った。ハリソンバードを食べた後は気になっていた多尿もかなり収まる。
いやぁ、高いだけのことはあります!
ちなみに、ハリソンバードは時期によって与えるペレットを分けています。
ややこしいのは成鳥であっても「初ペレット」や「他メーカーからの移行」の場合、最低半年は「ハイポテンシー」の使用が推奨されているということ。
カテゴリーから考えて、そのようですね。ただ、栄養価が高い分、発情しやすいうちのインコにはどうなのかという問題もありまして。
他メーカーからの移行の場合も「ハイポテンシーからスタートせよ」というのも、他メーカーを疑いすぎというか、独善的すぎなんじゃないの!?みたいなツッコミを心のどこかで入れたくなりつつ。
なので、うちは早い段階で「アダルトライフタイム」に移行しました。
他ブログやレビューを読む限り、1歳前後でいきなり「アダルトライフタイム」に行っても大きな問題はないんじゃないかと。
ペレットがつっかえるインコは「ハリソンバード」の「マッシュ」タイプを選ぼう
どのメーカーのペレットでも小型用とか大型用とかすみ分けはされていますが、「ハリソンバード」はより細かい。
セキセイインコ用なら「スーパーファイン(超小粒)」か「マッシュ(粉末)」ですかね。
とりあえず、最初に使ったのは「スーパーファイン(超小粒)」です。
他メーカーである「キラピピ」や「ラウディブッシュ」の大きさ比べをしてみると。
右・キラピピ 真ん中・ラウディブッシュ 左・ハリソンバード
写真だと、あまり変わらないかな。実物では「ハリソンバード=キラピピ>ラウディブッシュ」ってところかな。というのも、ラウディブッシュは大きさが結構ランダムなので小さいのは小さい。
ただ、ここで若干の問題が。
うちのインコはすごい勢いでガツガツとつかえながら食べるんですよ。
ろくに噛まずに食べているのかどうなのか、「スーパーファイン」でも、つかえつつ飲み込むような仕草が目立った。
まさかと思いつつ、だんだんと心配になりましてね。
結局、再びすりこぎ登場。超小粒を与えているというのに。
食事の度にすりつぶしたり、なんとも面倒です。
そうなのです。
今では「マッシュ」愛好者。実は粉末になっているペレットはあまりないんですよ。
Harrison’s Bird Foodハリソンフード ハイポテンシー マッシュ454g
(※成鳥用の「アダルトライフタイム」にもマッシュタイプはあります)
というわけで、「柔らかめ好き」「がつがつ食べてつかえる」うちのインコには
ナンバー1が「ハリソンバード アダルトライフタイム」の「マッシュ」タイプ
次点が「ラウディブッシュ デイリーメンテナンス ニブルズ」
お腹の調子がいい時なら「キラピピ」
かな、というところです。
もちろん、インコによってベストは変わってくると思います。
お金も時間もかかりますが、ゆっくり焦らずあなたのインコのベストペレットを見つけてくださいね。