セキセイインコのポケはシードにペレットを混ぜて数ヶ月すると、気づけばオールペレットでもOKなインコに成長していました。
ただ、その過程で「なんだか、喉につっかえてる感じなんだが・・・」とか「この多尿ってもしやペレットのせい?」「フンの色がイマイチな?」とか「ペレットの方が体重管理しやすいと聞いたけどなんか太った?」みたいなこともありました。
結論からいえば、不都合はペレットを変えることで改善されました。
どのメーカーであろうと大丈夫な子もいれば、「これは合うけど、こっちは合わない」みたいな個体差もあるのでしょうね。
味覚面だけでいえば、うちのインコはどれを与えてもガツガツ食べていましたが……。
ペレット食にして「どうにも不都合な変化が」という飼い主さんは以下、参考にしてくださいませ。
Contents
ペレットの問題その1「喉につかえる?窒息しないかや?」
ペレット嫌い?から一転、ペレットをあげるとものすごい勢いでがっつくようになったセキセインコのポケ。
そう安くないハリソンのペレットであっても、ここまでガツガツされれば「あげがい」もあるってものですが、いくつか問題が。
ペレットの丸飲み?喉につまりそう!!
カモメがお魚丸ごと飲み込んで、つっかえるような仕草をすることがありますが、まさにあんな感じ。喉元のあたりがつまった感じで見ていてハラハラする。
野生のカモメには「魚がつかえて死ぬ」なんてドジっ子はいないでしょうが、ぬくぬく人間のもとで育ったインコなら1万羽中1羽くらい、そんなドジがいてもおかしくはない。
心配性な飼い主(インコの飼い主って心配性が多い気もしますが)ですから、気が気ではありません。
小鳥のお医者さんに相談するも「一度に与えないで何回かに分けて与えたら?」というあまり解決にならないアドバイスを受けました。
いや、既に小分けで与えてますし。
ものすごい勢いでついばみますからね。そんなに急いで食べたら、そりゃつっかえるだろうという気も。
何種類かのペレットを与えていたのですが、どれも小型インコ、セキセインコ用です。その中でも「粒の小さめ」メーカーを選んでいたというのですが。
ペレットがつかえがちなインコは粒を砕いて
結論からいって、それで解決しました。
想像ですが、つっかえがちなインコは人間の食道(要するに、そのうですが)に当たる通り道が狭いんじゃないかと。
ポケの場合、ちびっこの時もペレットを噛み砕けなくて粉状にした記憶があります。大きくなったから「セキセイインコ用のペレットで大丈夫!」というわけではない個体もいるのではないかと思います。
というわけで、面倒ですが、えさを与えるごとにすりこぎですっています。
なお、「ハリソンフード」というメーカーにはセキセイなど小型インコ用の「スーパーファイン」のほか、つっかえがちなインコ用(?)に粉状の「マッシュタイプ」もあります。うちも今のペレットがなくなり次第、マッシュタイプを購入する予定。
ペレットの問題その2:なんか太った?
シードの場合、カロリー高めのカナリーシードが入っていたりすることもありますから、「そればっかり選んで食べてなんか太った!!」みたいなこともありがちです。
その点、ペレットは総合栄養食ですから、雑多なシードミックスよりかはカロリー抑えめとなる。
が。
ポケの場合、ペレット食をメーンにして以降、2〜4グラムくらい太った気がします。
シード時代は36グラム前後(だいたい朝に計測)。
これがペレット移行後、朝で37〜38グラム、夜で38〜40グラムみたいな日が増えた(エサを食べた前後でも結構変わります)。
まずいですよ。先代インコが肥満、発情、ヘルニア発症ときたのでここは慎重にいきたいところです。(ただし、肥満に関していえば小鳥のお医者さんによって結構見解が違ったりもします)
で、話を戻しますが、体重管理がしやすいはずのペレットでなぜ太ったのか。
そうなのです。
当たり前なのに、すっかり失念していました。
数字が見づらいですが、シードの場合、スプーン1杯弱で3.6g。
シードメーンだった時はこのサイズ感を目安に、朝晩に分けてエサをあげていた。(※インコは体重の10分の1量くらいのエサが妥当とされる)
調整しつつ、野菜をプラスしたり、ネクトンや乳酸菌、フォニオパディをプラスしたり。
で、なんとなく36g前後できたわけですが。
じゃあ、ペレット食も同じサイズ感で、と思ったのが間違い。
同じスプーン1杯、3.6gほど。
シードは殻が残るから実際の量は見た目よりも減る。
一方、ペレットはぜんぶ食べ。
なおかつ、シードはエサ箱に殻が残るから「なんにもない!」感は少ないわけですが、ペレットの場合、がつがつ食う子はほんとうに「すっからかん!」に。
ここまで空っぽになってくると、飼い主としては少し怖かったりするわけです。で、ついつい継ぎ足したりしまう。ペレットデブへとまっしぐらです!!
ペレットの問題その3:水飲みすぎて多尿になる
さて、本格的にペレット食に移行してしばらくの後、ポケは多尿気味になりました。
この時、発情気味でもあったのでペレットだけの原因とは言い難かったのですが、調べたところ、ペレット食で「フンが尿混じりになってしまった」という声は少なくなく。
食感がもそもそするのか、ぎゅっと凝縮されてる感じで喉が渇くのか、ペレットはシードよりも飲用量が増えがちらしい。
なかには口に含んだペレットに水を含ませておかゆ状態で食べるクセがあるインコとか。となると、インコにしては多めの水分を取ることになり、尿量も多くなる。
そうなのです。
だからこそ、多尿気味だと飼い主は心配になる。糖尿病であるとか腎臓が芳しくないとか病を発端にした多飲、多尿もありますからね。
ついでにもひとつ、シモ含みの問題点を先にあげますと。
ペレットの問題その4:フンの状態が変わることも
シードの場合、濃いめ緑がオーソドックスなフンですが、ペレットの場合、色合いがやや薄くなることもある。
うちのインコも、ペレットによっては「なんか薄すぎて大丈夫か?」みたいなフンになった。褐色というか、白っぽいというのか。調べると「デンプンの消化不良」だとか病気っぽいことが書いてあったり。
かと思えば、よくあるコンマ型フンではなく、乾いた絵の具みたいな表面積の大きなフンをしたり。
怖くなります。
フンの色や形は日によって違うわけですが、ある時期は軒並み多尿でした。ペレットのせいなのかどうなのか、これが続くとシードに戻したくもなるってものです。
ただ、うちは何種類かペレットを使っていたのですが、あるメーカーのものを食べた時、特に色や形が微妙になることに気がついた。もちろん、たまたまかもしれませんよ。
当のインコはがつがつ食べていたので、美味しかったのかもしれないし「フンが微妙=体に悪い」かどうかは、ど素人には判断つかないわけですけど。
心配になって検索したところ、そうした症状のインコはほかにもいた。まぁ、その辺はシードも一緒でしょうが、ペレットの方が「合う合わない」が出やすいのではないかと。
結論からいえば、うちの場合は「Harrison’s Bird Foodハリソンフード ハイポテンシー マッシュ454g
多尿も精神的な面もあるかもしれませんが、かなり収まりました。
何が何でもペレットにこだわらなくてもいい
ただ、一方で何が何でもペレットにこだわらなくてもいいのかな、という気もする。
小鳥の病院に行くと多くの場合、ペレットを推奨されます。消化しやすく肝臓に負担も少ない、栄養価もペレットだけで事足りると言われている(といいつつ、ペレットメーカーの注意書きを見るとだいたい「野菜も取れ」とありますが)。
「ペレットか?シードか?」論争ではペレットが圧勝だとは思います。
ただ、歴史的にはシードの方がずっと長いわけで、日本の多くのインコはシードの方が多数派なんじゃないかとも(インコ大国ドイツもしかり)。
インコの本をたくさん出している細川博昭氏はペレットの良さを認識しつつ、愛鳥にはシードを与えているとのこと。ただ、タンパク質が不足しがちなのでヒナ用のパウダーフードをシードに振りかけているとも(「長生きする鳥の育て方」より)。
長生きする鳥の育てかた: 愛鳥と末永く幸せに暮らす方法、教えます
また、ペレットを調べている時に偶然見かけたインコブログでは「多頭飼いでペレットだけ、シードだけのインコがいるけれど、羽艶は実はシードのみのがいいかもしんない」という驚愕の記述を発見。
確かに、うちのポケもペレットに変えたから「劇的に羽艶がよくなった!」なんてことはなく。生涯シードだった先代インコの方が何なら羽艶はよかったです。
「よく食べる」ことはもちろん、「ハリソンバード」でフンの状態も改善されたのでね。
ただ、「喉につかえてしぬのじゃないか?」とか「逆に太った」とか「フンがヘン」とか、飼い主の不安が尽きない場合、ペレットにこだわらなくてもいいと思います。シードも今はいろいろ出ていますからね。